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沖縄の海辺の小さな村でインド料理の食堂をオープンするまでの開店準備記録。2007年1月1日より毎週月曜日更新中。
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この日は朝からナンを焼く。休業中はナンを焼く仕事からとうぶん離れるのかと思うと感慨深い、と感じるほど私にとってナンを焼くのが日課のようになっていました。私にとってこのナンは20歳の自分を思い起こす味であり、そこから昇華させた私の味でもあります。
レコード屋に勤務する前の、ほんの10ヶ月間程アルバイトした世田谷の中級ユーラシア料理店「元祖日の丸軒」。私がはじめてナンを食べたのはこのお店であり、その後何軒ものインド料理店でナンを食べたけど、どんな名店でも日の丸軒以上のナンには出会えなかった。お店が少し暇になると、アンドレ(店主の呼び名)は決まって私にナンを焼くように指示し、コーヒーをいれてナンをおやつに深夜のおしゃべりに嵩じたものです。その会話の中で若輩者の私はナンをちぎりながらいろんな事を学び、社会人としてのたしなみみたいなものを身につけたような気がします。 それはともかく、店の内装を進めていくうちにタンドール釜の話題になりました。インドでは各家庭に簡易タンドールがあり、タンドリーチキンやチャパティ(ナンはレストランで食べる事がほとんど)をせっせと焼く、というのも今は昔。近頃の主婦は忙しいのでオーブンで簡単に済ませるようになったらしいです。 タンドールとオーブンの違いは何かというと、温度の高さが一番あげられるでしょう。釜の内部は250〜300℃の高温で、輻射熱により短時間でふっくらジューシーに仕上がる為、タンドリーチキンやビリヤーニ(インドの炊き込みご飯)、チャパティ或いはナンを焼くのに最適な条件がそろっているというわけです。高温短時間で焼くという意味では、ナポリのピザ釜と似てるかもしれません。とにかく釜は熱いのでチャパティやナンをひっくり返す時はおっきいフォークのようなへらを器用に扱って、一度に何枚も焼きます。家族の人数にもよりますが、一日100枚ほど食べる家族もあるようです。 日本ではよく北インド料理店に行くと店先に大きなタンドールがあって、専門のコックがナンを焼いていたりしますね。あんなに大きなものでなくてもいいのですが、熱の伝わり方とかやっぱり実際に焼いてみないとわからないので、私もいつかタンドールを手に入れたいなぁと思いました。 ![]()
とても寒い冬の一日。こんな日は縫い物をしたくなります。アイロンがけするにも丁度いい。先日買ったグラスとあわせて使用する為のコースターを作りました。使ったのは世田谷のfogで購入したリトアニア製リネンのはぎれ。裏が黒、表がストライプのシックなコースター。面積が小さいのですぐ縫えます。これで10円のコップが10円に見えなくなりました。万歳!
ついでに夏、途中まで縫って放置してあったリネンのヨガパンツも仕上げてしまいました。生地がやや厚手だったのでいまいちかなーと思ってましたが、冬履くにはいいみたい。 あとはランチョンマットをどうするかな。 そして消しゴムはんこの新しいロゴ作りもしました。これはタージマハール風のモチーフ。ホントはエアインディアみたいなインド人のおじさんのロゴを作りたいんだけど、絵心の無い私には敷居が高い。ターバンを巻いたインド人のハンコ、きっとかわいいと思うんだけどな。 ![]()
シマウマ本舗のナンはなかなか好評でした。そんなナンファンの方には申し訳ないのですが、食堂になった暁にはナンはサイドメニューに格下げになり、ミールスで主に提供するのはチャパティになります。チャパティとはインドで常食される平たいパン。パンというか皮? 粉を全粒粉(アターと呼ばれます)に変えただけで、作り方はトルティーヤの皮にそっくり。餃子の皮にも似てるかも。
材料は粉と塩と水、それだけ。しっかりこねて寝かせます。チャパティの美味しさのポイントはいい粉と塩を使う事。寝かせる時間。均一な成形。インドではこのチャパティ作りが上手に出来てはじめて一人前の主婦とみなされます。 私は料理においても、生活にしてもなるべく無駄なものを省いて出来るだけ簡素にしたいと思っています。だからこそ、素材選びは重要。このチャパティはまさにその信条を体現する、もっともシンプルなパン、だと思います。シンプルなパン、といえば岐阜のペイザンさんが作る古代エジプトで食されたという、全粒粉、酵母、塩、水だけのパン。この子も粉の味がしみじみおいしいパンでした。 取引しているインド食材業者のアイテムリストにはホワイトチャパティなるものが存在します。何の事はない、アターではなく精白された小麦を使ったもの、なのでしょう。それならば、という事でアターといつも使ってる国産のフランス粉をブレンドして使用してみたところ、なかなか良い出来。100%アターに比べて、引きの強い日本人好みの味だと思います。使う塩はわずかなのでパムも一緒に試食!どうやら気に入っていたみたい(っていうか何でも食べる)。私たちはあまりにインドに偏った食生活を送っているかもしれないけど、お客様にもこの味を分かってもらえるといいな。今後、チャパティに使う粉は配合を3パターン位検討中で、試作を繰り返し一番適したものを採用する予定。もちろん全粒粉も100%国産小麦で。 チャパティと共に食したのはココナッツ風味のイエローライス、レンズ豆とトマトのカレー。 ![]()
覚悟はしていましたが、再び資材の買い出しに出掛ける事になりました。作業を進めるとどんどん必要になるものが出てくるのです。買い物は嫌いじゃありませんが、そういう時に限って忙しかったりしてゆっくり見て回れないのがもどかしいんです。
必ず買うべきものをさっくり入手して、トラックに積み又もやカレーの注文に備えて早々に帰途につきました。 途中旦那が駄菓子屋で思わぬものを発見。それは10円のグラス。多分ビールのおまけみたいなやつなんだけど、インド料理店ってなぜか足付きのワイングラスみたいなのになみなみと水を注がれる事が多いし、しまうまのお水コップもこれでいいかなーと思ってまとめ買い。割れても惜しくないミニマムプライス!それにしても不思議な品揃えの駄菓子屋でした。 更にこの日はバレンタインのイベントの打ち合わせのために、チョコレート菓子とケーキを4種類作ってもっていきました。予想通りマンディアンが好評。けどこの子を大量生産するには、我が家の小さなキッチンではちと難しい。そこで先日購入した大型冷蔵庫、ラッピングしたまま冷蔵でキープするのに、来週中にこの子を搬入したい。デリケートなお菓子を扱うのは案外大変です。 ![]()
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